この記事を書いたライター
avatar
maho知るを楽しむママライター

コピーライティングにおいて重要なのは、読み手の心理を動かすスキルです。

私たちの目的は読み手に対して、こちらが狙った行動を誘発すること。
他人の心を動かすことは容易ではありません。

ところが、ある心理学を使えば、この難関である”他人の心を動かす”という課題を高確率で突破することができるのです。

その心理学とはずばり「権威性の法則」。
影響力は大きく、恩恵は多岐にわたりますが、その一方で使い方次第では、毒にもなり得るかもしれません…

そこで本記事では、権威性の法則を良薬として活用するためのノウハウをお伝えしていきます。

権威性の法則とは?

権威性の法則とは?

権威性の法則とは、権威を持つ人や物に説得力を感じ、盲信してしまう心理効果を意味します。

より簡単に言い換えると『専門家の意見に無条件に従ってしまう心理』ということです。

ここでいう専門家の例としては、

  • 医師
  • 弁護士
  • 大学教授
  • 大企業の社長
  • 公認会計士

などが挙げられるでしょう。

例えば、体調がすぐれないときは、病院に行きますよね。

あなたは医師の出す診断結果と処方箋を当たり前のように受け入れて、薬局に向かいます。

人体の作りや病気の原因、その予防策など聞きたいことがあれば、医師に意見を求めることもあるでしょう。

そうして得た知識や情報を、自身の生活に反映させます。

この一連のできごと、ひとつひとつにあなたが疑いの念を抱くことはありません。

なぜなら「専門医のいる病院に行けば、いかなる病気も的確な治療を受けることができるはずだし、今後に向けて正しいアドバイスももらえるだろう。医師に従えば健康になれるはずだ」と信じ切っているから。

このように、私たちはそれぞれの分野に精通した人に対して、半ば無意識に信頼を寄せているのです。

さらに言えば、インターネットなくして語ることができないこの情報化社会では、年齢、性別、国籍、個人団体を問わず、だれもが自由に情報を発信できるようになったため、巷は玉石混交の情報で溢れかえっています。

そのため多くの人が情報の信ぴょう性を求め、常に情報の精査を意識されていますが、やはりその際も、

”誰が”言っているのか?』
”出処は”どこなのか?』

という点に自然と注目してしまうのです。

そしてもちろん、権威ある専門家や権威ある機関の意見であった際には、安心して取り入れてしまうでしょう。

このように、権威性の法則には、私たちの心理欲求を満たす絶大な効果があるのです。

権威性の法則が作用している実例【5選】

権威性の法則は、ありとあらゆるシーンで私たちの生活に溶け込んでいます。
中には、あなたが知らずしらずのうちに影響を受けていた、といったケースもあるでしょう。

ここからは、そんな身近にあふれる権威性の法則の実例を、5つご紹介します。

〈実例その1〉特定保健用食品(トクホ)

特定保健用食品(トクホ)

特定保健用食品とは、安全性や有効性が国によって認められた、いわゆる「トクホ」と呼ばれる食品です。

そんな特定保健用食品の定義は、厚生労働省により以下のように定められています。

特保(特定保健用食品)とは、生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品のことです。消費者庁長官の許可を得ることにより、特定の保健の用途に適する旨を表示できるようになります。

引用:厚生労働省HP

消費者庁に承認された食品は「トクホマーク」のついたパッケージでの販売が許可されます。

おそらくあなたも、コンビニやスーパー、ドラッグストアなどで目にしたことがあるのではないでしょうか。

例えば、ただのお茶と、脂肪燃焼効果を公的に認められたお茶。あなたが確実なダイエット効果を得られる方を選ぶとしたら…?

きっと、後者を手に取るはずです。

あなたはその場で、脂肪燃焼に必要な成分やそのメカニズムなどを細かく調べるようなことはしませんよね。

その理由はたったひとつ『トクホマーク』がついているからです。
このマーク自体が大きな権威性と認知力を持っていると言えるでしょう。

〈実例その2〉モンドセレクション

実例-モンドセレクション

モンドセレクションとは、各分野の専門家が製品の品質を客観的かつ公正に評価する国際機関で、評価基準をクリアした製品には、ランクに応じた章が与えられます。

モンドセレクションを受賞できれば、その製品が高品質であることを消費者に証明することができます。

目線を変えれば、消費者にとっては品質を保証するお墨付きの指標と言えるでしょう。

同時にこの賞は、ここ日本で特に高い知名度を持っています。

きっとあなたも、評価基準や研究内容などまでは知らないにしても、モンドセレクションが品質を表わす賞であることは知っているはずです。

受賞歴があるという安心感から、製品の購入に至った経験もあるかもしれません。

例として…

◆店員イチオシの絶品スイーツ
◆モンドセレクション最高金賞受賞の絶品スイーツ

というキャッチコピーが書かれていた場合、ぱっと見ただけでより美味しさを確信できるのはやはり後者ですよね。

似たような例としては『ミシュラン』の星にも同じことが言えます。

◆イタリアンレストランのシェフが作る料理
◆ミシュランガイド最高ランク五つ星のイタリアンレストランのシェフが作る料理

実食するまでもなく、美食を堪能できるのは五つ星レストランのシェフの料理だと判断するでしょう。

このように、専門家によって与えられた権威の象徴は、私たちが実際にその製品やサービスを体感する以前の段階で、高い品質を保証する安心感を与えてくれるのです。

〈実例その3〉アカデミー賞 受賞

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
引用:映画.com|映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」ポスター画像

「たまには映画でも観ようかな」とレンタルショップや動画配信サービスをチェックすること…ありますよね。

そんなときにふと目に留まるのは、アカデミー賞受賞というワードではないでしょうか。

アカデミー賞を受賞した映画なら「間違いなく傑作のはずだ」と感じますよね。

例えば、第95回アカデミー賞を受賞した「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」という映画作品。

あなたが初めてこの映画の存在を知ったとしましょう。

◆この映画は、中年女性が世界を救うカンフー映画です
◆この映画は、アカデミー賞同年度最多部門にノミネートされ7冠を達成した、中年女性が世界を救うカンフー映画です

ひと目で興味を惹かれるのはどちらの紹介文でしょうか?
読んだだけで期待感がふくらみ、ワクワクしてくるのは後者だという方は多いと思います。

このアカデミー賞は、作品、監督、主演男優、主演女優、音響、美術、歌曲など約20の部門があり、それぞれの部門全てが、映画界における圧倒的な権威を持っています。

そのため、受賞歴はもちろん、ノミネートだけでも話題性を持つことができ、選考に選ばれるだけでも名誉となる非常に大きな権威と言えます。

当然、私たちにとっても価値のあるエンターテイメントを選ぶ際の、指標にもなるのです。

〈実例その4〉98%の医師が推奨!

実例ー98%の医師が推奨!
引用:医師が進める健康枕|西川

上記の広告画像は寝具を手掛ける有名な国内メーカー、西川株式会社のWeb広告です。

というのも、機能性・権威性をアピールしたいときは、特に医学的なアプローチが有効なのです。

具体的な数値を用いた説明や、データ・グラフによる効果の可視化で立証し、さらに医師からの評価を加えることで、理にかなった説得力を持たせることができます。

くわえて医師の経歴や、複数人の医師からの支持をアピールするとより一層権威性が増すでしょう。

ただ、医学的な権威は最も大きな影響力のひとつでもあるため、時に人々の判断力を大きく鈍らせることがあります。

権威性の法則を活用するうえでは押さえておくべき、重要な注意点がありますので、後ほど説明します。

〈実例その5〉元FBI 捜査官が教える「心を支配する」方法

元FBI捜査官が教える「心を支配する」方法
引用:PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

元FBI捜査官というワードには、非常に大きなインパクトを感じますよね。

「実例その2」でご紹介した性質とは相反するものの、最前線にいる現役から退いたからこそ、公にできる話もあるのでしょう。

読み手側は他では知り得ない特別感を抱いたり、裏事情などに好奇心が湧いてきます。

そのため「誰かの心を支配したい」

…なんて思っていなかったとしても、好奇心がくすぐられ、つい読みたくなってしまうという方も少なくはないでしょう。

これは、昔話「つるの恩返し」のエピソードにもあるように、ベールに包まれたものに強い関心を持つのもまた、人間の心理です。

「元業界人が〇〇の裏側を暴露!」と謳ったゴシップにも同じことが言えます。

要するに、秘密主義の業界に身を置く人を権威とみなすケースもあるのです。
存在の秘匿性が権威の価値を高めるよう作用し、読み手をぐっと引き寄せることもできます。

以上、5つの身近な例を挙げましたが、あなたにも実体験としての心当たりがあったのではないでしょうか。

これらの実例からも明らかなのは、権威性の法則によって私たちの感情や思考は支配されており、当たり前のように自分たちの判断基準のひとつにしているという実態があるのです。

権威性の法則をコピーライティングに活用する3つの方法

権威性の法則をコピーライティングに活用する3つの方法

みなさんに権威性の法則の心理作用をご理解いただいたところで、ここからはこの心理効果をコピーライティングに活用する方法を紹介していきます。

そもそもコピーライティングの目的は、読み手が持つ『3NOT』

  1.  NOT READ(読まない)
  2.  NOT BELIEVE(信じない)
  3.  NOT ACTION (行動しない)

これらの壁の突破です。

つまり、読み手に次のステップを踏んでもらうことだと言えます。

ステップ

権威性の法則の心理効果をライティングに上手く活用できれば、上記3つのどのフェーズにおいても、高い信頼性と訴求力を得られることは間違いありません。

行動心理学に基づいた多種多様な法則がある中で、これほどオールマイティーに活用できるスキルは、なかなか無いでしょう。

よって、正しく理解し適材適所に取り入れることで、みなさんのコピーライティングをぐんとレベルアップさせることができるのです。

それでは早速、コピーライティングへの活用方法を3つご紹介しましょう。また活用方法に加え、それぞれのポイントも一緒にお伝えしていきます。

肩書き・資格を差し込む

肩書きや資格は、誰にとっても疑いようのない明確な権威です。

年代や性別が限定され過ぎないため、その分、大きな影響力もあります。
先ほど挙げた実例では、医師、元FBI捜査官の例が該当します。

◆健康食品のキャッチコピーの例

健康食品のキャッチコピーの例

権威性なし:健康を気にするあなたへオススメの健康食『ソイミート』

権威性あり:健康を気にするあなたへ、医師がオススメする健康食『ソイミート』

◆経営に関する書籍の帯コメント

経営に関する書籍の帯コメント

権威性なし:経営の本質をまとめたバイブル!

権威性あり:“世界的企業の創業者が語る”経営の本質をまとめたバイブル!

…など。社会的な価値を象徴する肩書きや資格を盛り込むことで訴求力を格段に上げることができます。

肩書きや資格はそれ自体に権威性があるので「あの資格は当てはまるけど、この資格は当てはまらない」というような明確な線引きはありません。

ただ資格の場合だと、国家資格などの取得難易度が高いほど効果に比例します。
わかりやすい資格と言えば、医師や弁護士などでしょう。

資格のない肩書きの場合は、社会的な知名度の高さが効果に比例します。

もちろん「とある会社の社長」と表現しても権威性を発揮できるのですが、より効果的に権威性の法則を作用させたいのであれば「誰もが知る大企業の社長」の方がより大きな権威を示すことができます。

実績・受賞歴・成果を差し込む 

実績・受賞歴・成果を差し込む 

前述した資格や肩書きだけでなく、功績も大きな訴求力を持った権威です。

『実績・受賞歴・成果』は実例で挙げた、モンドセレクションやアカデミー賞が該当します。
他の具体例としては…

  • 楽天市場カテゴリー別ランキング3週連続No.1
  • 東大現役合格者がすすめる究極の学習ツール
  • トップセールスを記録した凄腕営業マンの集客ノウハウ
  • 創業から100年つづく情緒溢れる老舗旅館
  • 雑誌に掲載された知る人ぞ知る小さなケーキ屋さん

など、数字で表わされる実績、不特定多数からの客観的な評価、メディア露出も有効です。

ちなみにもう少し補足すると、受賞歴や獲得ランキングにデザインを加えたアピールは視覚的な効果によって、さらに訴求力が高まります。

勝者や名誉をイメージさせるデザインが良いでしょう。

例① 紋章や盾のフリーイラスト

紋章や盾のフリーイラスト

例② 書籍の帯コメント部のデザイン

書籍の帯コメント部のデザイン
引用:Amazon.co.jp|汝、星のごとく

例③ アワード・賞のアイコン

アワード・賞のアイコン
引用:オリコン顧客満足度HP

権威性のある文章(内容)を引用する

これまでの活用方法は、ことばに権威性を持たせるものでしたが、最後にご紹介するのは権威性のある内容を引用することによって、文章を作成しているライターに権威性を持たせる方法です。

引用する権威は、その道の専門家の見解や公的機関が公表するデータが確実でしょう。

また、ここでのポイントとしては”転載ではない”という点が挙げられます。

転載の場合、権威の持ち主は転載元のみに留まりますが、引用をすることで私たちにも権威性が認められるのです。

例えば、日本国内におけるテレワークの実態についての記事を執筆すると仮定します。

例A:権威性のある文章(内容)の引用なし

近年、政府による推進効果を受けて、テレワークに従事する人口が増えています

一方で、テレワークに移行したいと考える人が多いかというと、そうではない現状があるようです。

例B:権威性のある文章(内容)の引用あり

近年、政府による推進効果を受けて、テレワークに従事する人口が増えています

一方で、テレワークに移行したいと考える人が多いかというと、そうではない現状があるようです。

厚生労働省・テレワークを巡る現状について
引用:厚生労働省・テレワークを巡る現状について

AとBを比較したとき、説得力や信頼性を感じるのはやはりBでしょう。

さらに言うとBの記事には、先を読めば何か新しい視点や学びを得られそうな予感もしてきませんか?

このように、信頼性があれば読み手の没入感も得ることができるうえ、根拠が曖昧な個人的な見解を並べただけの内容と比較すると、説得力に大きな差が生まれます。

そのため『引用』は、専門家の意見を根拠に持論やライティングを展開していくことは非常に有効的な活用方法だといえるのです。

以上、3つの活用方法をピックアップしてご紹介しました。

補足ですが、これらに共通して言えるポイントは2つ。

作成する文章に差し障りない範囲で、権威性を持つ人物の経歴や実績、専門性をアピールすること。
そして、権威性とライティングの目的をうまく結び付けることです。

どれほど強大な権威を持ち出したとしても、関連性がなければ全く意味がありません。

また、権威性を持った人の顔出しもより信頼感が増すのでおすすめです。

このように、権威性の法則を用いたコピーライティングは、適切な場面で適切な権威を見せることで成立し、大きな力を発揮します。

権威性の法則を活用するうえでの注意点

権威性の法則を活用するうえでの注意点

冒頭でお伝えように、権威性の法則は使い方次第で毒にも薬にもなり得ます。

その大きな影響力ゆえの注意点は、以下の3つ。

  • 権威性の法則を乱用、依存しない
  • 法令順守を徹底する
  • 読み手に判断の余地を残す

これらの注意点について、ひとつひとつ解説します。

注意点① 権威性の法則を乱用、依存しない

権威性をむやみやたらに取り入れたり、通り一辺倒になると、伝えたい内容やテーマが相手に届きづらくなってしまいます。

例えば、多くのインフルエンサーが一斉におすすめし始めた商品やサービスに、抵抗感を覚えた経験はありませんか?

本当に良いものなのかもしれませんが「なんだか怪しい…」という不信感を抱く人も少なくないでしょう。なぜならば、そういうビジネスがあることを現代人はよく知っているからです。

情報化が進むにつれて、世間の人々の知識や経験値は上がり、おのずと物事を見る目もシビアになります。

そのため、仮に注目を浴びることに成功したとしても本質が伴っていなければ、その場しのぎの訴求力に終わってしまう可能性も大いにあるのです。

権威性の法則を上手く活用するには、メッセージを届けたい相手の分析することがポイントになります。

文章で読み手に何かを伝えるうえで重要なのは権威性そのものではなく、その先にあるメッセージであり、あくまで権威性は添え物です。

使いどころを見誤ると、本末転倒な結果になってしまいます。

つまり、目的に沿った使い方のバランスが重要であると言えます。

権威性の法則に依存し過ぎた内容にならないように、どのポイントでどのように発揮させるかをしっかりと見極めましょう。

注意点② 法令順守を徹底する

法令遵守を徹底する

社会にはたくさんのルールがあって、私たちにはその全てを守っていく義務があります。

もちろん、広告や表示等も例外ではありません。

国や第三者機関によって、一定のルールが設けられており、それらの法令を知っておく必要があります。
そのうえで特に押さえておくべき法令は主に3つ。

  • 著作権法
  • 景品表示法
  • 薬機法

それぞれを簡単にご説明します。

著作権法

著作物と著作者に関して、文化庁により以下のように定義されています。

著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。著作者 著作物を創作する者をいう。

引用:文化庁HP

対象例としては…

  • 音楽
  • アニメ
  • 書籍(漫画、小説、雑誌など)
  • 美術品
  • デザイン
  • 写真、画像
  • イラスト

など。私たちの生活を楽しませてくれるコンテンツのほぼ全てに著作権があります。

前述した「権威性の法則をコピーライティングに活用する3つの方法」として、引用に言及しましたが、引用のほかにも参照や転載を行う場合は、著作権を侵害しないよう必ず配慮しなければなりません。

景品表示法

景品表示に関して消費者庁より、以下のように取り決められています。

景品表示法は、商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制するとともに、過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限することなどにより、消費者のみなさんがより良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守ります。

引用:消費者庁|景品表示法

商品やサービスを顧客に紹介する際や、広告媒体で集客する際の誇張表現・虚偽情報の掲載は法律で禁止されています。

権威性の法則を活用する場合は、特に客観的な視点で確認しなければなりません。

薬機法

薬機法とは、現在では「医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律」が正式名称である医薬品等を製造、広告を行う際に関わる法律で、以下のように取り決められています。

この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。

引用:厚生労働省(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)

人の健康や命に直結する医薬品類は、国民の安全を確保するために厳しい規制が設けられています。

対象となるものの例として医薬品のみならず…

  • 医療機器
  • 美容機器
  • 化粧品、コスメなど
  • サプリメント

などが挙げられますが、上記のものはほんの一例に過ぎないほど該当する製品は多いです。

まずは、権威性の法則を活用したい製品やサービスが薬機法の対象に該当するか確認しましょう。

もし、該当しているようであれば抵触しないよう、厚生労働省や第三者機関の定めるガイドラインに従う必要があります。

以上、権威性の法則を活用する際に、知っておくべき法律を解説しました。
注意点として、法律やルールは比較的コンスタントに変わります。

そのため、最新の情報をキャッチできるよう、ご自身で学ぶ努力をしたり、クライアントに都度確認することが大切です。

注意点③ 読み手に判断の余地を残す

権威性の法則には「「社会的信用力が高い個人・団体の発言あるいは考え」」という点に強い訴求力があるため、人を盲信させてしまう危険性もはらんでいます。

そのため、法令遵守の徹底は当たり前のことですが、心理学を扱う者のモラルとして、むやみに読み手の判断力を奪うようなことがあってはいけません。

たとえば

  • 商品やサービスを紹介する場合は、デメリットも明記する
  • 比較対象商品やサービスなどを提示する
  • 消費者の目的にそぐわない可能性の示唆と対処法を明記する

など、相手の視野を広げる努力も必要です。

権威性の法則を用いる際は、過信を招かない伝え方と、十分な理解を前提にした意思決定を尊重するよう配慮してください。

そうすることで、他者に配慮できる人間であるという、あなたへの信用にもつながります。

以上、本セクションでは『権威性の法則を活用するうえでの3つの注意点』について説明しました。

権威性の法則は、相手からの信頼を得ることで成り立つ行動心理学です。
バランスを見極め、倫理観を念頭に、正しく活用しましょう。

権威性の法則:まとめ

ここまで権威性の法則ついてご紹介しましたが、いかがでしたか?

人は権威を前に服従してしまう心理があり、活用の仕方によって読み手を”良い方向にも悪い方向にも導く”ことはご理解いただけたかと思います。

活用する場合は、ご紹介した注意点を心掛けつつ、適切な形で表現し、あなた自身の信用度と訴求力のアップにつなげていただければ幸いです。

この記事を書いたライター
自他ともに認める真面目な性格と、行動力をあわせ持つ。
「何歳になっても自分に挑戦する、泥臭い母の姿を子供に見せたい」
たどり着いた育児論を貫くべく、全くの未経験からライターに転身。
avatar
maho知るを楽しむママライター