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日本語には似た意味を持つ言葉が多く、その使い分けが難しいと感じることがあるかもしれません。
特に「など」「等(とう)」「ら」は、日常会話やビジネス文章、公用文などで頻繁に使用されるため、その違いを正しく理解することが重要です。
これらの言葉を適切に使い分けることで、あなたの文章はより明確で読みやすくなります。
この記事では、未経験から初心者のライターや、日本語を正しく使いたいと考えている方々、また日本語をある程度話せる外国人の方をターゲットに「など」「等(とう)」「ら」の意味と使い方を詳しく解説します。
この記事を読むことで「など」「等(とう)」「ら」の使い分けに自信を持ち、読みやすく正確な文章を作成するスキルを身につけることができるでしょう。

- 「など・等(とう)・ら」の意味を詳しく解説!
- 「など・等(とう)・ら」を正しく使い分けるポイント
- 「など・等(とう)・ら」を用いた例文
- 【練習問題】「など・等(とう)・ら」の使い分け
- まとめ:「など・等(とう)・ら」の意味を正しく使い分けて読みやすい文章にしよう
- 「など・等(とう)・ら」に関するよくある質問
- よくある質問①:公用文で使われるのは「など」と「等(とう)」どちらですか?
- よくある質問②:ビジネス文章で「など」の効果的な使い方はありますか?
- よくある質問③:「など」と「等(とう)」の使い分けについて教えてください。
- よくある質問④:「ら」と「等(とう)」との違いは何ですか?
- よくある質問⑤:複数の人を表すとき「など」と「ら」はどっちが適切ですか?
- よくある質問⑥:ビジネス文書で「等々(などなど)」の使い方は?
- よくある質問⑦:「等々(などなど)」の表記や類語について教えてください。
- よくある質問⑧:「など」と「とか」の違いは?
- よくある質問⑨:公用文や論文での「など」の使い方について教えてください。
- よくある質問⑩:「など」を使った例文を教えてください。
「など・等(とう)・ら」の意味を詳しく解説!

日本語には多くの使い分けが必要な言葉がありますが、特に「など」「等(とう)」「ら」はよく使われるため、その正しい意味と使い方を理解することが重要です。
ここでは、それぞれの言葉の意味を詳しく解説します。
「など」の意味

「など」は以下の3つの意味を持ちます。
「など」は、例としていくつかのものを挙げ、それに限らず他にも同類のものがあることを示します。
例えば「果物はりんご、みかんなどが好きです」と言うと、りんごとみかん以外にも好きな果物があることを示唆する表現です。
「彼は本を読むなどして過ごした」では、他にも色々な活動をして過ごしたことを意味しています。
この表現は、具体的な行動の例を挙げて大まかな内容を示します。
「そんなことなど気にするな」のように、ある事物を軽んじる意を含んだ表現です。
この使い方では、述べられた事物が重要ではないことを強調します。
また「など」は婉曲表現(物事を遠回しに言う)にも使われます。
「お茶など召し上がりませんか?」というような表現が、婉曲表現です。
「等(とう)」の意味

「等(とう)」は以下の2つの意味を持ちます。
例えば「英・仏・独等のEU諸国」は、いくつかの例を挙げ同種の他のものも含むことを表します。
「等」は他にも同じようなものがあることを示す便利な表現です。
日常的な会話や書き言葉、特に公用文で多用されます。
「一等、二等」のように、階級や順位を示すときに使います。
この使い方は、物事のランクや順序を明確に示すものです。
スポーツや競技、または賞のランク付けに用いられることが多いです。
「ら」の意味

「ら」は以下の3つの意味を持ちます。
「ら」の使い方は、複数の人を指す際に非常に一般的です。
例えば「ぼくら、彼ら」などが該当します。「ら」を付けることで、単数形の名詞や代名詞を複数形に変えることができます。
「ら」は名詞に付く性質もあります。
例えば「野ら」のように語調を整える使い方です。
また「今日ら」のように、事物をおおよそに示す意を表すという使い方をすることもあります。
名詞に「ら」を付ける時は、前に来る名詞により表現が変わる事を知っておきましょう。
「ら」は指示代名詞に付くことで、事物・方向・場所などをおおよそに示す性質もあります。
例えば「あちら・ここら・いくら」などです。
この使い方は、事物や具体的な場所や方向をぼんやりと示すときに使います。
特に日常会話で、位置や方向を示す際に多用されます。
以上が「など・等(とう)・ら」のそれぞれの意味の詳しい解説です。
これらの言葉を正しく理解し適切に使い分けることで、より明確で読みやすい文章を書くことができます。
「など・等(とう)・ら」を正しく使い分けるポイント

日本語には似た意味を持つ言葉が多くありますが、それぞれの使い方を正しく理解することが重要です。
ここでは「など」「等(とう)」「ら」の使い分けについて詳しく説明します。
「など」と「等(とう)」

「など」と「等(とう)」は、どちらも「同種のものを並べて、その他にもまだあることを表す」意味を持ちます。
しかし、この2つは場合によって異なる使い方をします。
以下のポイントを参考に使い分けを学びましょう。
基本的な使い方
「など」と「等(とう)」は、同種のものを並べて示す際にどちらも使用できます。
例えば「果物はりんご、みかんなど」や「言語は英語、フランス語等」が該当します。
使い分けのポイントとしては「など」は日常会話やビジネス文書で広く使われる一方で「等(とう)」は公式文書や公用文で使われることが多いです。
軽んじる意味の違い
「など」には、物事を軽んじて扱うニュアンスがあります。
例えば「彼のような人などには負けたくない」のように使います。
一方「等(とう)」にはこのような軽んじる意味や婉曲表現はありません。
したがって、正式な文書やビジネスシーンでは「等(とう)」が適しています。
公用文での使用
公用文や公式文書では「など」が使用されます。
理由としては、常用漢字表では「等」の読み方に「など」は含まれていないからです。
したがって、正式な文書では「など」を用いるのが適切です。
例えば「就業規則・遅刻、早退などの規定」が良い例です。
「等(とう)」と「ら」

「等(とう)」と「ら」は、使い方に注意が必要です。
「ら」は名詞や代名詞、指示代名詞の後ろに付くことで意味合いが変わってきます。
一方「等(とう)」は「ら」のような性質が無い為、「ら」の代用として使用することが出来ません。
以下のポイントを参考に違いを理解しましょう。
「ら」の使い方
「ら」は人を表す名詞や代名詞の後ろにつけて、複数形を表現することが可能です。
例えば「彼ら」「ぼくら」は人を指す際に使います。
また「あちら・ここら・いくら」の指示代名詞では、事物・方向・場所などをおおよそに示す際に用いられます。
「等(とう)」と「ら」の違い
「等(とう)」は「ら」と同じ意味では使えません。
なぜなら「彼等」は「彼ら」とは異なり、一般的には使用できないからです。
また、常用漢字表でも「等」の読み方に「ら」は含まれていません。
「等」は物事や事象を並べて示す際に使われますが、「ら」は主に人や方向を示す際に使います。
正式文書での使用
公用文や公式文書では「等(とう)」よりも「ら」を使用する方が自然です。
例えば「彼らは重要な会議に出席します」のように使います。
一方で「等(とう)」は複数の事象や物事を示す際に使われます。
例えば「生徒は勉強、運動等に励んでいます」がその例です。
「など」と「ら」

「など」と「ら」の使い分けは、特に人を指す際に注意が必要です。
以下のポイントを参考にしましょう。
人に対しての使用
「ら」は人を指す名詞や代名詞に付けて使います。
例えば「田中さんら」「彼ら」のような、特定の人々を指す際に使う自然な表現です。
物事や事象に対しての使用
「など」は物事や事象を例示する際に使います。
例えば「私のことなどお忘れでしょう」は「私」を軽んじて示す際の表現ですが、
これはややネガティブなニュアンスを含むため注意が必要です。
複数の事象の示し方
「など」は複数の物事や事象を示す際に使われますが「ら」は複数の人や方向を示す際に使われます。
例えば「学生は試験勉強などで忙しい」と「学生らは試験勉強で忙しい」の違いです。
前者は試験勉強以外にも忙しいことがあることを示しています。
これらのポイントを押さえて「など」「等(とう)」「ら」を正しく使い分けることで、より明確で読みやすい文章を書くことができます。
「など・等(とう)・ら」を用いた例文

具体的な例文を通じて「など」「等(とう)」「ら」の使い方を学びましょう。各例文ごとに詳しい活用方法を説明します。
例文①赤や黄色などのチューリップが咲いている

この例文では「赤や黄色など」と記載することで、赤や黄色以外にも他の色のチューリップが咲いていることを暗示しています。
「など」を使うことで、具体例を挙げつつ、他の可能性を示唆することができます。
例文②私のことなど気にする必要はない

ここでは「私のことなど」と言うことで、自分のことは気にしなくていいと軽んじている様子が伝わります。
この使い方は、否定的な意味合いを含む場合に有効です。
自分や他人を控えめに言う場合に使用します。
例文③佐藤さんらは今週の会議に参加するそうだ

この例文では、「ら」を使って佐藤さんを含む複数の人を指しています。
「佐藤さんら」と言うことで、佐藤さんとその仲間たちが今週の会議に参加することを示しています。
人を複数形で表現する際に「ら」を使うことで、具体的かつ自然な表現になります。
例文④山田さんや田中さん等(とう)がこのプロジェクトに参加しています

この例文では「等(とう)」を使って、山田さんや田中さん以外にもプロジェクトに参加している人がいることを示しています。
「等(とう)」は公用文でも使われるため、公式な文書でも使用できます。
このように、複数の人や物を列挙する際に便利です。
例文⑤春には桜、梅、桃などが美しく咲きます

この例文では「桜、梅、桃など」とあることで、これら以外にも美しい花が咲くことが暗示されています。
季節の風景を描写する際に「など」を使うことで表現が豊かになります。
これらの例文を参考に「など」「等(とう)」「ら」の使い方を理解し、適切に活用できるようにしましょう。
それぞれの言葉の特性を活かして、明確で効果的な文章を作成してください。
【練習問題】「など・等(とう)・ら」の使い分け

次に、これらの言葉の使い分けを練習問題を通じて確認していきます。
問題文の( )の中には「など・等(とう)・ら」どれが入るのが適切か考えてみましょう。
正解の後に解説もあるので、しっかりと理解を深めていきましょう。
練習問題1
山田さん、佐藤さん( )は、今日のミーティングに出席します。
・
・
・
正解は…
ら
【解説】
この場合、複数の人を指すため「ら」が適切です。
山田さんと佐藤さん以外にも参加者がいることを示しています。
「ら」は特に人を指す名詞に付けて複数を示す際に使われます。
練習問題2
春には桜、梅、桃( )多くの花が咲きます。
・
・
・
正解は…
など
【解説】
この場合、桜、梅、桃以外にも多くの花が咲くことを示すため「など」が適切です。
「など」は同種のものを列挙する際に使われ、さらに他の例も含むことを示します。
練習問題3
高校の時、英語、数学( )の教科が得意でした。
・
・
・
正解は…
等(とう)
【解説】
複数の同種の教科を並べて示すため「等(とう)」が適切です。
「等(とう)」は公用文でも使われ、正式な表現として複数の事物や事象を示す際に使われます。
練習問題4
彼のような人( )相手にする必要がない。
・
・
・
正解は…
など
【解説】
軽んじる意味を含んでいるため「など」が適切です。
「彼のような人など」とすることで、相手を軽んじて扱うニュアンスが含まれます。
このような否定的な意味合いを持つ場合に「など」が使われます。
練習問題5
この問題を解決するために、専門家( )に相談しました。
・
・
・
正解は…
等(とう)
【解説】
解説:専門家以外にも相談した人がいることを示すため「等(とう)」が適切です。
「等(とう)」は公用文やビジネス文書でもよく使われ、複数の事象を示す際に使用されます。
以上の練習問題を通して「など」「等(とう)」「ら」の使い分けを理解しましょう。
それぞれの言葉が持つ意味と使い方を正確に押さえることで、文章がより明確で読みやすくなります。
まとめ:「など・等(とう)・ら」の意味を正しく使い分けて読みやすい文章にしよう

「など」「等(とう)」「ら」の使い分けは、日常会話やビジネス文書、公用文書において非常に重要です。
これらの言葉の正しい意味と使い方を理解することで、文章の明確さと読みやすさが大幅に向上します。
同じような使い方と思ってしまいがちな「など」「等(とう)」「ら」ですが、使い方の違いは理解できましたか?
「など」「等(とう)」「ら」の使い分けをマスターすることは、日本語の文章力を向上させる重要なステップです。
これらの使い方を理解し適切に活用することで、あなたの文章はさらに明確で読みやすくなります。
どんな時も相手に伝わりやすい表現を心がけ、正確な日本語を使うことを意識しましょう!
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「など・等(とう)・ら」に関するよくある質問

「など・等(とう)・ら」の違いについてご説明してきましたが、
・実際にどのようなシーンではどれを使えばいいの?
・結局どのような使い方が正しいの?
といった疑問は残っていませんか。
『など・等(とう)・ら』に関するよくある質問をまとめましたので、ぜひご参考ください。
よくある質問①:公用文で使われるのは「など」と「等(とう)」どちらですか?
公用文で使われるのは「等(とう)」です。
公用文で「等(とう)」が硬い印象を与えてしまう時や、「など」と読むときは「など」が使用されます。
例えば「就業規則・遅刻、早退等の規定」と書くと硬い印象を与えてしまうので、「就業規則・遅刻、早退などの規定」と表現することができます。
よくある質問②:ビジネス文章で「など」の効果的な使い方はありますか?
ビジネス文書においても「など」はよく使われます。
例示を示す際に柔軟で包括的な表現を可能にします。
例えば「会議の議題には、新製品の発表、マーケティング戦略などが含まれます」のような使い方です。
ビジネス文書では明確で誤解のない表現が重要なので「など」を使って具体例を挙げながら他の関連事項も含むことを示すのが効果的です。
よくある質問③:「など」と「等(とう)」の使い分けについて教えてください。
「など」と「等(とう)」は、どちらも同種のものを例示する際に使われますが「など」は軽んじる意味や婉曲表現にも使われます。
例えば「彼のような人などには負けたくない」は、相手を軽んじた表現です。
一方で「等(とう)」は公用文や公式な文書で使われ、階級や順位を数える際にも使用されます。
例えば「英語、フランス語等の言語」のように同種の他のものも含む表現として使用します。
よくある質問④:「ら」と「等(とう)」との違いは何ですか?
「ら」は名詞や代名詞の後に付いて複数形を表しますが「等(とう)」にはそのような使い方はありません。
例えば「ぼくら」「彼ら」のように使います。
「等(とう)」は物事や事象を並べて示す際に使われます。
よくある質問⑤:複数の人を表すとき「など」と「ら」はどっちが適切ですか?
「ら」は人を指す際に使われ「など」は物事や例示を指す際に使われます。
例えば「田中さんら」は田中さんとそのグループを示しており「田中さんなど」は田中さんを含む他の人々を軽んじて示します。
そのため、複数の人を表現する際は、軽んじた表現にならないよう「ら」を使用するのが適切です。
文脈に応じて適切に使い分けましょう。
よくある質問⑥:ビジネス文書で「等々(などなど)」の使い方は?
「等々(などなど)」は例示を並べる際に使われますが、ビジネス文書では「など」を単独で使う方が正式で明確です。
例えば、「商品のラインナップには、ペン、ノートなどがあります」が適切です。
よくある質問⑦:「等々(などなど)」の表記や類語について教えてください。
「等々(などなど)」は「など」と同様に使われますが、より多くの例が含まれることを強調します。
類語としては「といったもの」「その他」があります。
例えば「イベントにはゲーム、クイズ等々が用意されています」がその例です。
よくある質問⑧:「など」と「とか」の違いは?
「など」は例示や同種のものを示す際に使われ「とか」はカジュアルな会話で複数の選択肢を示す際に使われます。
例えば「映画や音楽などが好きです」と「映画とか音楽が好きです」の違いです。
公用文やビジネス文書では「など」が適切です。
よくある質問⑨:公用文や論文での「など」の使い方について教えてください。
公用文や論文では、具体例を挙げる際に「など」を使うことで柔軟で包括的な表現が可能です。
例えば「この研究では、温度、湿度などの環境要因を調査しました」と記載します。
「など」を使うことで、他の要因も含まれていることを示します。
よくある質問⑩:「など」を使った例文を教えてください。
例文として「夏休みには海や山などに行きたいです」があります。
この場合「など」は海や山以外にも行きたい場所があることを示しています。
以上が「など・等(とう)・ら」に関するよくある質問とその回答です。
これらのポイントを押さえることで適切な使い分けができ、より明確で読みやすい文章を書くことができます。
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