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なおゆき読む人の 心に寄り添う 50代

文章を書く際の文体として使われる【話し言葉】と【書き言葉】。
どちらも名称を見るだけで、大まかな意味は伝わってくるかもしれません。

しかし、両者の明確な違い正しい使い分けの方法については難しいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そして、話すときよりもむしろ文章を書くときに難しさを感じる場合が多いことでしょう。

そこで本記事では、『話し言葉』と『書き言葉』の使い分け、特に文章表現において両者を混ぜて使用しないことの重要性について、例文を交えながらお伝えします。

本記事があなたの文章作成に関する知識のひとつとなり、さらに学びを進められるきっかけになりましたら幸いです。

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目次
  1. 話し言葉・書き言葉とは?〜それぞれの違い〜
    1. 話し言葉とは?特徴と使い方
    2. 書き言葉とは?特徴と使い方
    3. 話し言葉・書き言葉を使い分ける用途と目的
    4. 聞き言葉とは?
  2. 話し言葉・書き言葉の使い分けの方法【例文付き】
    1. 話し言葉・書き言葉の例文①「お花畑にて」
    2. 話し言葉・書き言葉の例文②「病院にて」
    3. 話し言葉・書き言葉の例文③「とあるスポーツ選手のインタビュー」
  3. 『話し言葉・書き言葉』の変換方法
    1. 話し言葉を書き言葉に変換するには?
    2. 書き言葉を話し言葉に変更するには?
    3. 話し言葉・書き言葉の使い分け【一覧表】
  4. 話し言葉・書き言葉を使い分けるうえでの注意点
    1. 注意点① 『ら抜き言葉 』『い抜き言葉』
    2. 注意点② 「さ」入れ言葉
    3. 注意点③ 二重表現(重複表現)
    4. 注意点④ 不要な文言
    5. 注意点⑤ 話し言葉と書き言葉を混ぜて使うのはNG
  5. 文章を『適切な言葉』で書く理由
    1. 書き言葉を使うべき理由
    2. 話し言葉を多用すべきではない理由
    3. コピーライターに起こる悪影響
  6. まとめ:日本語と言葉遣い
  7. 「話し言葉・書き言葉」のよくある質問
    1. よくある質問①:話し言葉を書き言葉に直すコツはありますか?
    2. よくある質問②:「なので」や「〜したり」は文章で使わない方が良いですか?
    3. よくある質問③:ビジネスメールでは話し言葉を使ってはいけないのですか?
    4. よくある質問④:話し言葉と書き言葉を使い分けるメリットはなんですか?

話し言葉・書き言葉とは?〜それぞれの違い〜

「話し言葉」と「書き言葉」は互いに対義語です。
辞書を引くと、つぎの説明が得られます。

【話し言葉】話したり聞いたり、音声によって伝えられる言語。音声言語。口頭語。
⇔書き言葉。

【書(き)言葉】日常会話ではあまり使われず、主として文章を書くときに使われる語句・語法。文章語。文字言語。⇔話し言葉。

引用:Weblio国語辞典(話し言葉)Weblio国語辞典(書き言葉)

ここで「辞書に書かれている内容には全く異論はないが、それぞれが具体的にどういうものなのかが伝わってこない」という印象をお持ちの方もいらっしゃると思います。

そこで次に「話し言葉」と「書き言葉」のそれぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。

話し言葉とは?特徴と使い方

話し言葉とは?

読んで字のごとく、話し言葉とは「話すための言葉」であり、私たちが普段の生活において互いに話し、聞いている言葉です。「口語(こうご)」とも言われます。

使いやすさ・読みやすさを重視しており、次のような特徴があります。

話し言葉の特徴
  • 文は比較的短く、使われる語彙はやさしいものが多い。
  • 敬語・感動詞・疑問詞などが多用される。
  • 男性語・女性語の違いや、方言が現れる場合もある。
  • 語順(文中の語句の順序・位置)の乱れが起きやすい。
  • 話者どうしが了解していれば、主語などが省略される。
  • 直接的な表現(「断定」など)はなるべく避けて、柔らかい表現とする。

基本的に話し言葉は、リラックスして砕けた雰囲気の文章で多く使用されます。

身近な例を挙げるなら、日記、SNS、親しい人とのメールなど。
話し言葉は誰もが使い慣れたものであるため、直感的に理解しやすいのがメリットです。

また、文章に用いると読みやすく、親しみやすさを演出することができます。

ただ、その一方で”冗長な文章”になりやすく、文法的に”誤り”が生じやすいこと、あるいは主語が省略されることなどにより、誤解を招きやすいというデメリットがあります。

書き言葉とは?特徴と使い方

書き言葉とは?

書き言葉は、その名のとおり「書くための言葉」であり、物事を文章で伝える目的で用いる言葉です。「文語(ぶんご)」とも言われます。

信頼感や丁寧さを重視しており、次のような特徴があります。

書き言葉の特徴
  • 文は長めで、かなり難しい語彙が使われる場合もある。
  • 修飾語などが使われ、重文・複文が多くなる。
  • かしこまった表現が多く使われる。
  • 文は規則に従った構造になることが多く、省略はほとんど行われない。
  • 書き手から読み手への一方通行であるため、曖昧な表現はせず、明確に表現する

書き言葉は、仕事のやり取りで作成される文書で使用されることが多いでしょう。
また、官公庁が発行する文書や、新聞やWeb上の記事でも使用されます。

書き言葉は文法を守り規則に従って書かれるため、誰が書いても似たような文章になり、読み手に”誤解をあたえにくいこと”が最大のメリットです。

一方、硬い印象の強い言葉であるため、”淡白で面白みにかける”、”理解しづらい”、話し言葉と比較すると”興味を持たれづらい”点がデメリットと言えます。

話し言葉・書き言葉を使い分ける用途と目的

ここまで、話し言葉と書き言葉の特徴と使い方についてそれぞれ説明してきました。

ここで一度、それぞれを使い分ける目的と使われる用途が分かりやすいように表で確認しておきましょう。

聞き言葉とは?

一般的にはあまり馴染みのない言葉かもしれませんが『聞き言葉』についても念のため知っておくといいでしょう。

『聞き言葉』とは、ラジオのパーソナリティーなど音声発信者が「リスナーに伝わりやすいように」と選んで使う言葉のことです。

最近は個人でもVoicyなどの音声プラットフォームやSNSを利用して音声配信をしている方がいらっしゃるのではないでしょうか?

例えばパーソナリティーが「昨日上司が、池へ行けと言ったんですよ」と話したとしましょう。

これは文章であれば「池」と「行け」のように、使われている漢字で意味を判断できます。

人と人が向かい合って話している状態であれば、身振り手振りで伝わる可能性もあります。

しかしながら、視覚情報が一切ない状態で声だけを聞いている人には「行けぇ!行けぇ!」と言ったようにも聞こえてしまうのです。

この場合は「昨日上司が池に行ってこいと言ったんですよ」というように、誤解のない言葉に変えたほうが伝わりやすくなります。

コピーライターの仕事は幅広くなっているため、音声配信の台本を書く際などには、こうした『聞き言葉』も是非意識してください。

話し言葉・書き言葉の使い分けの方法【例文付き】

話し言葉・書き言葉の使い分け方について

前セクションでは『話し言葉と書き言葉』の違いについてお伝えいたしました。

そして、ここからは実際に話し言葉と書き言葉で書き分けた例をシチュエーション別に3つご紹介します。

どのような場面設定か、あるいはこの文章をどういう媒体で使用するかなど…

言葉遣いを変えると表現の変化だけでなく、会話の雰囲気にも違いが生まれるため、ここで“話し言葉と書き言葉の明確な違い”を会話の例を参考にご理解いただければ幸いです。

話し言葉・書き言葉の例文①「お花畑にて」

話し言葉・書き言葉の例文①「お花畑にて」
話し言葉

いろんな花が咲いててとっても綺麗だ。

書き言葉

色々な花が咲いていて非常に綺麗だ。

花畑を見た感想を述べている例文。
この場面では、話し言葉を用いるほうが気持ちが素直にあらわれて、感動が伝わりやすいでしょう。

ただし「咲いてて」は、後述する『「い」抜き言葉』の例であり、文章化するには適切ではありません。

話し言葉・書き言葉の例文②「病院にて」

話し言葉・書き言葉の例文②「病院にて」
話し言葉

このことを、絶対にお父さんに言っちゃだめだよ。

書き言葉

このことを、決してお父さんに言ってはいけないよ。

お父さんが不治の病になってしまい、それを医者から知らされた母親が中学生の娘に語る、小説の一場面。

この例は会話表現であるため、話し言葉を使っても間違いではありません。

しかし、話の内容が深刻であること、話す相手が幼くはないことを考えると、
「書き言葉のほうが違和感はない」と感じる人が多いのではないでしょうか。

ちなみに文章のルールとして、話し言葉の「絶対に」を書き言葉に変換すると通常は「必ず」となりますが、後ろに否定の内容が続くときには「決して」となります。

話し言葉・書き言葉の例文③「とあるスポーツ選手のインタビュー」

話し言葉・書き言葉の例文③「とあるスポーツ選手のインタビュー」
話し言葉

全然無理だと思ってましたが、オリンピックに出れてみたいです。

書き言葉

全く無理だと思っていましたが、オリンピックに出られてのようです。

とあるスポーツ選手が、オリンピック代表選手に選出された際のインタビューの場面。
話し言葉の例はインタビューでの発言そのままの書き起こしであり、リアルな雰囲気を感じられるかもしれません。

一方、書き言葉の例では記者が丁寧な表現に変換しており、記事が書き言葉で執筆されている場合、全体の統一感が得られます。

そのため、記事がどういう媒体で使われるかにより、話し言葉と書き言葉を使い分けるのがよいでしょう。

また、こちらも後述しますが「思ってた」という語句は『い抜き言葉』で
「出れて」は『ら抜き言葉』の例であり、文章化するには適切ではありません。

以上、3つの例を用いて話し言葉と書き言葉の違いをご紹介しましたが、いかがでしょうか。

普段の会話で使う言葉には話し言葉が多く含まれていて、それらには書き言葉としての表現があるのだということがおわかりいただけるでしょう。

大切なのは、話し言葉と書き言葉のどちらを使うかを決め、文章の中で混合させないことです。

また、書き言葉を使って執筆せねばならないとき、話し言葉を使い慣れているほど使用しても気付きづらいため、注意しましょう。

『話し言葉・書き言葉』の変換方法

話し言葉と書き言葉は、それぞれTPO(時・場所・場合)に応じて使い分けることが大切です。

このセクションでは話し言葉を書き言葉に変換する方法と、書き言葉を話し言葉に変換する方法について、例文を交えながらお伝えしていきます。

セクションの最後に、話し言葉と書き言葉の書き換え例を一覧表で載せていますので、迷ったときの参考にしてください。

話し言葉を書き言葉に変換するには?

レポートや論文といった公式文書やビジネスの場では、書き言葉を使うと正確で礼儀正しいコミュニケーションが可能になります。

話し言葉を書き言葉に変換する際は、以下のポイントに気をつけるようにしましょう。

①正しい文法を使う

【例文】話し言葉「これって、どうする?」→書き言葉「これはどのように対応しますか?」

②カジュアルな表現を避ける

【例文】話し言葉「やばい」→書き言葉「非常に困難である」

③冗長な部分を削除し、簡潔にする

例:話し言葉「なんか、ちょっとよくわからないんだけど」→書き言葉「理解が難しいです」

書き言葉を話し言葉に変更するには?

個人のブログや親しい人へのメール、SNSなどでは、書き言葉を話し言葉に変換することで親しみやすさや分かりやすさが向上します。

書き言葉を話し言葉に変換する際は以下のポイントに気をつけるようにしましょう。

①フォーマルな言葉を避け、日常的な言葉を使用する

【例文】書き言葉「迅速に対応いたします」→話し言葉「すぐに対処します」

書き言葉の完全形をやめ、自然な会話文にする

【例文】書き言葉「この点に関しては同意いたしかねます」→話し言葉「この点は賛成できません」

感情の表現を豊かにする

【例文】書き言葉「非常に興味深い」→話し言葉「めっちゃ面白い」

話し言葉・書き言葉の使い分け【一覧表】

前セクションの例文で紹介したものの他にも、話し言葉と書き言葉には、非常に多くの言い換え例があります。

ここでは普段よく使用される語句をまとめた基本的な例を紹介しましょう。

話し言葉書き言葉
絶対に必ず
たぶんおそらく
ちょっと少し
いっぱい/たくさん多くの/〜が多い
やっぱりやはり
もっとさらに
やっとようやく
いつも常に
ちゃんときちんと/正しく
全然全く
全部全て
大体約/およそ
だんだん次第に/徐々に
どうして/なんでなぜ
どんなどのような
こっち/そっち/あっちこちら/そちら/あちら
でも/だけどしかし/だが
ですから/だからそのため/したがって
いろんな色々な/様々な
〜みたい〜のよう

基本的な使い分けの例は以上となりますが、覚えるためにはただ見るだけでは難しく、普段の生活の中で意識しながら使い分けることが習得するカギです。

また書き言葉を使用することが通常であるメディア、例えば新聞記事などを「使用されている語彙」に注目して読んでみることが良い学習方法といえるでしょう。

しっかり使い分けを覚えたい方は参考にしてください…!

話し言葉・書き言葉を使い分けるうえでの注意点

話し言葉・書き言葉を使い分けるうえでの注意点

実は、話し言葉と書き言葉を使い分けるためにはルールがあります。

誤った言葉遣いをしても会話であればその場限りで形に残らないうえ、言い直すことも可能ですが、文字で表現する場合には、そうはいきません。

ルールを5つご紹介しますので、基本的な知識として身につけてみてください。

注意点① 『ら抜き言葉 』『い抜き言葉』

『ら抜き言葉』の例
食べれる食べられる
来れる来られる
決めれる決められる
見れる見られる
考えれる考えられる

「ら」抜き言葉は日常会話では多く使われますが、書き言葉だけでなく話し言葉としても正しい表現ではないとされており、動詞に「可能」の意味を持たせる助動詞「られる」から「ら」を抜いた簡易な表現を指します。

なぜ「ら」抜き言葉が使われるようになったのか?

使用が一般化した理由として考えられている説として、言葉の意味を限定するためではないかと言われています。

例えば「明日のミーティングには、社長も来られる」という文では「来られる」という語句にふたつの意味が共存することにお気づきでしょうか。

①可能であることを表す「来ることができる」という意味

②敬語としての「いらっしゃる」あるいは「お越しになる」の意味

ここで、例文をあえて「ら抜き言葉」にしてみましょう。

「明日のミーティングには、社長も来れる」

このように書くと「可能」の意味だけに限定され、混乱が生じにくくなります。

あえて「ら」を抜いたほうが意味が限定されて分かりやすい場合があるため『ら抜き言葉』が使われるようになったのではないかと言われているのです。

『い抜き言葉』の例
食べてる食べている
来てる来ている
〜してる〜している
見てる見ている
〜なってます〜なっています

基本的に「い」抜き言葉を会話で使用することはおおむね受け入れられています。
とはいえ、こちらも文章を書く場合においては避けるべき言葉でしょう。

というのも「い」抜き言葉は、非常にカジュアルな話し言葉であるからです。

例えば「ご飯を食べてます」が、さらに砕けると「ご飯食べてます」となり「てにをは」まで省略されます。

そのため、カジュアルすぎる理由から仕事上で用いるビジネスメールや、目上の人との会話などでは使用するべきではないでしょう。

また筆者のようなライターの仕事上で用いる文章においても、通常使用は認められません。

注意点② 「さ」入れ言葉

『さ抜き言葉』の例
行かさせていただく行かせていただく
休まさせていただく休ませていただく
読まさせていただく読ませていただく
書かさせていただく書かせていただく
〜なってます〜なっています

『さ入れ言葉』は丁寧に伝えようとするあまり、余計な「さ」を入れてしまう誤った表現であり、文章を書くにあたっては使用しないようにしましょう。

謙譲語から、さらにへりくだろうとした結果、間違った稚拙な表現になってしまいます。

見分けるためには、「さ」を抜いて音読してみるのがひとつの方法です。
上表のとおり「さ」を抜いても意味が変わらず、違和感も感じません。

根本的に「させていただく」という表現は「二重敬語」とみなされ、敬語を正しく使用できていない印象を持たれてしまう場合が多くあるため、注意が必要な表現のうちの1つと言えます。

注意点③ 二重表現(重複表現)

二重表現(重複表現)は同じ意味の言葉を重ねる誤った表現のことです。

ただ、強調する目的であえて“意味を重ねる表現方法もある”ことから、必ずしも誤用とは言い切れない場合もあります。

とはいえ、文章表現としては違和感を与える可能性が高いため、コピーライターとしては使用を避けることが望ましいでしょう。

二重表現(重複表現)の例
頭痛が痛い頭が痛い/頭痛がする
犯罪を犯す罪を犯す
一番最後最後
違和感を感じる違和感がある/〜を持つ
必ず必要必要
まず最初に最初に/まず
過半数を越える過半数に達する/半数を越える
被害を被る被害を受ける
後で後悔する後悔する

注意点④ 不要な文言

普段私たちは無意識で『話し言葉・書き言葉』の区別なく、不要な文言を使ってしまうことがあります。

以下に順に示す例のような、冗長で曖昧な言葉の使用は控えましょう。

『〜になります』
書き言葉に関する理解が必要になります。書き言葉に関する理解が必要です。
こちら、ご注文のオムライスになります。こちら、ご注文のオムライスです。
お会計が〇〇円になります。お会計は〇〇円です。

「〜になる」は、「AがBに変化する」という意味を持ちますから上記の例は誤りであり、
「〜です」と言い切るのが適切です。

一方「オタマジャクシがカエルになる」は正しい「〜になる」の用法です。

『〜の方(ほう)』
この案件は私の方で担当します。この案件は私が担当します。
売り上げの方が伸びました。売り上げが伸びました。
お会計の方が〇〇円です。お会計は〇〇円です。
『いく・くる』
先に炒めておいた豚肉を鍋に加えていきます。先に炒めておいた豚肉を鍋に加えます。
リサーチする能力が重視されてくる仕事です。リサーチする能力が重視される仕事です。

注意点⑤ 話し言葉と書き言葉を混ぜて使うのはNG

文章内に話し言葉と書き言葉を混ぜて使用することは避けましょう。

理由としては、話し言葉と書き言葉を混ぜた文章は統一感が失われてしまい、言葉の使い方を知らない者が書いたかのような印象が強まることで、読み手にストレスを与えてしまうからです。

そうして話し言葉と書き言葉を混ぜて作成した文章は、どんなに専門性の高い内容であったとしても、しっかり読んでもらう事は難しくなります…。

特にコピーライターやWebライターといった文章を書く仕事に従事する者として、商売道具である「言葉」の使用方法を間違えることは必ず避けなければなりません。

そのため、話し言葉と書き言葉の混合はNGであると、強く認識しましょう。

文章を『適切な言葉』で書く理由

適切な言葉遣いで文章を書くことの重要性

ここからは、なぜ文章を書くにあたって言葉の使い分けに注意しなければならないか、また、注意をしなかったときにはどのような悪影響があるのか…についてお伝えします。

個人的に書く文章であれば言葉遣いは完全に自由であり、何も心配する必要はないでしょう。

しかし、ビジネスの場において文章を書く場合には責任が伴い、自分だけでなく会社などの信用問題にも関わります。

本セクションが言葉の使い分けを重要視するきっかけになりましたら幸いです。

書き言葉を使うべき理由

文章を書くうえで、基本的には書き言葉を使用するのがよいでしょう。

これは、文章による情報伝達が書き手から読み手への一方通行であるためです。

というのも、会話であれば疑問点などが生じてもその場で解決できますが、文章による伝達では解釈を読み手にまかせるしかありません。

特に筆者のようなコピーライターは情報を文章で正しく伝える必要があるため、正確に物事を伝えることに向いている書き言葉を使用するように務めています。

もし、ビジネスの場などでかしこまった文章を書く際には書き言葉を使うことをお勧めします。

話し言葉を多用すべきではない理由

文章を書くには、話し言葉を多用しないように意識するのがよいでしょう。

これは、話し言葉がもつ親しみやすさが、文章を稚拙な印象にしてしまうためです。

特に公的な文章では書き言葉を使用することがルールであり、話し言葉が使われていると読み手が大きな違和感を持つことでしょう。

書く内容によっては、話し言葉が向いている場合もありますが、基本的にはカジュアル性をもつ話し言葉は文中に使用しないようにしましょう。

コピーライターに起こる悪影響

もしコピーライターが適切な言葉を扱えないと判断され「統一性がなく品性がない」「稚拙な印象である」などの悪い評価を受けた場合、以下のような悪影響が考えられます。

文章の信憑性が低下する

言葉遣いに問題があることで、この文章を信頼しても良いかどうか、読み手に迷いが生じる可能性が高まるため、信憑性が低下します。

よく調べて、質の高い文章を書いたとしても「記事の見た目」の部分で信頼を勝ち取ることができなければ、読んでもらえないかもしれません。

自分の評価が低下する

言葉の使い方を知らないライターの場合は、評価が低下することは間違いないでしょう。

特に個人で活動するフリーランスのコピーライターであれば、評価を高めて依頼主との良い関係をつくることが非常に重要であり、この先の受注にも大きく影響します。

信用を落とさない、評価を低下させないためにも、必ず『話し言葉と書き言葉』の適切な使い方は押さえておきましょう。

依頼主に迷惑がかかる

コピーライターとして活動するとき、自分が書いた文章が、時に依頼主に迷惑をかける場合があることを意識しなければなりません。

コピーライターが依頼を受けるということは、いわば依頼主の代行をすることであり、納品した制作物は依頼主のWebサイトなどで公開され、世間からは依頼主が発言したと見なされます。

そのため、言葉遣いの乱れがある記事は依頼主の品位を下げることに繋がり、大きな迷惑をかけてしまうことを肝に銘じておく必要があるのです。

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まとめ:日本語と言葉遣い

日本語は古くから”ダイナミックな変化”を続けてきた言語であり、その時代によって様々な語句・語法が生み出されてきました。

今回ご紹介した『話し言葉と書き言葉』の分類や使い分けについても同じく、時代によって変化する可能性が高く、完全に線引きできるものではありません。

これも、日本語の難しさ、奥深さゆえのことと言えます。

とはいえコピーライターのみならず、文章を書くからには『物事を読み手に、正確に伝える』責務があります。(もちろんプライベートの場においての文章表現は自由ですが…!)

本記事が「話し言葉」と「書き言葉」について今まで以上に意識を向けられるきっかけとなりましたら幸いです。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

「話し言葉・書き言葉」のよくある質問

よくある質問①:話し言葉を書き言葉に直すコツはありますか?

Answer

話し言葉を書き言葉に直す際に1番気をつけたいのは、常に丁寧な表現を心がけ、相手への配慮を示すことです。

文章は年代を選ばず不特定多数の人に読まれるものであると認識し、目上の人に相対する気持ちで書けばまず間違いありません。

そうすれば自ずと選ぶ言葉も丁寧なものになり、文中で言葉を省略したり、カジュアルな若者言葉を使用したりすることもなくなるでしょう。

その上で、日頃から新聞や本を読むなど正しい書き言葉に多く触れ、自分の中に書き言葉の語彙を増やしていくことも大切です。

よくある質問②:「なので」や「〜したり」は文章で使わない方が良いですか?

Answer

「なので」や「〜したり」を文章で使うこと自体は間違いではありません。

ただし、これらを使用する際にはいくつかの注意が必要です。

まず「なので」を使用する際に接続詞として文頭に持ってくるのは口語表現にあたります。

これは、話し言葉では自然な流れで使われる一方、書き言葉では避けるべきとされています。

文頭に「なので」を使うと、文の連続性が途切れやすく、カジュアルな印象を与えてしまうのです。

【例文】

  • 私は料理が好きです。なので、毎日欠かさず夕食を手作りしています。(話し言葉)
  • 私は料理が好きなので、毎日欠かさず夕食を手作りしています。(書き言葉)

このように、書き言葉では「なので」を文中に配置し、前の文と自然に接続させることで、文章全体の流れをスムーズに保つことができます。

また「〜したり」という言葉は並列して複数の例を挙げる場合に効果的ですが、適切に使えていない例が多く見られます。「〜したり」という言葉を使うときは、1文に2回連続して使用するのが文法上正しい使用方法となります。

【例文】

(誤)休日は読書をしたり、映画を見ます。

(正)休日は読書をしたり、映画鑑賞をしたりと、多様な活動を楽しんでいます。

よくある質問③:ビジネスメールでは話し言葉を使ってはいけないのですか?

Answer

はい。ビジネスメールでは話し言葉を避け、書き言葉を使うほうが一般的に望ましいです。

というのも、書き言葉を使ったほうが丁寧で誤解を与えることが少なく、相手に礼儀正しい印象を与えるからです。

これは、ビジネスとして取引をする上での安心感にもつながります。

ちなみに「LINE」や「Chatwork」といったチャットツールをビジネスで使用する場合も、ビジネスメールと同様に書き言葉を使用したほうが良いでしょう。

ただし、グループメンバー内でのリラックスしたやり取りや交流、気さくな雰囲気の中で良いアイデアを出したいなどの目的がはっきりしている場合は、話し言葉のようなカジュアルさが好まれる場合もあります。

状況に応じて使い分けられることが大切です。

よくある質問④:話し言葉と書き言葉を使い分けるメリットはなんですか?

Answer

話し言葉と書き言葉を適切に使い分けるメリットは、相手や状況に応じて適切な表現を選ぶことで、コミュニケーションが円滑になり、意図が正確に伝わるということです。

例えば上司に対しての報告メールで「あのお客さん、まじヤバかったです」といった話し言葉を使うのは配慮に欠けており、内容よりもまず言葉の使い方を指摘されるはめになるでしょう。

反対に、親しい友人やチーム内の仲間に対する文章でかしこまった言葉を使うと、心の距離が離れてしまったような印象を与えかねません。

・カジュアルな場面では話し言葉

・フォーマルな場面では書き言葉

このように、場面によって言葉を使い分けることで相手に対する配慮を示せます。

また、

・感情やニュアンスを豊かに伝えたいときは話し言葉

・正確で明確な情報を伝達したいときは書き言葉

というように、目的に応じて使い分けたほうが相手にメッセージが伝わりやすいというメリットもあります。

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年齢のせいか、ついつい説明が長くなりがちなのを押さえ込みつつ、読みやすく伝わる文章を書く努力を怠りません。SEO記事の作成を軸に、できることを増やしており、文章を書くことへの興味が日々増しています。
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