これからコピーライターになりたい、あるいは副業でコピーライターを始めてみたいと考えている人にとって「そもそも自分はコピーライターに向いているんだろうか?」というのは気になるポイントではないでしょうか。
この記事では、どのような特徴・性格の人がこの仕事に向いているか、現役ライターの視点からお伝えします。
また一方で「コピーライターなんて日本語が書ければ誰でもなれるでしょ」と安易に考えてこの世界に飛び込んだものの、仕事が続かず後悔する人が続出することはライター業界にとっても好ましくありません。
実際に「仕事を依頼したはずのライターと急に連絡が取れなくなった」と頭を抱えているクライアントも多くいるのが現状です。
「自分には合わなかった…」「やってみたものの書けなかった…」
…というようなミスマッチを少しでも減らせるよう、コピーライターに向かない人の特徴についても合わせてご紹介いたします。
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コピーライターに適性はある?
どんな仕事でも性格によって『向き・不向き』があります。
例えば…「小さい頃から運動はまるでダメだったが、音感が抜群に良く歌は得意」
という人は、トップアスリートを目指すよりミュージシャンや音楽関係の仕事を目指したほうがいいですよね。
そして、コピーライターにも『向いている人』と『向いていない人』がいます。
それこそ文章を読むことも書くことも嫌いだという人であれば、コピーライターの世界に飛び込んでしまうと、後悔することになるでしょう。
そのため
「これからコピーライターを目指したい」
「副業からコピーライターを始めてみたい」
と考えている人は、本記事をぜひ参考にしてみてください。
また、記事の最後には17項目の【コピーライター適性チェック】を用意しています。
記事を読んだ上で、あなたもコピーライターに適正があるか、ご自身で確認して参考にしてみてください。
コピーライターに向いている人の特徴・性格
まずは『コピーライターに向いている人の特徴や性格』について見ていきましょう。
当てはまる部分が多い人は、コピーライターになっても楽しく仕事を続けていける可能性が高いです。
ただ、あまり当てはまらなかったからといって「自分は向いていないのか…」と落ち込む必要はありません。
ここに書かれていることは、あくまで“向いている人の特徴と性格”です。
そのため、お伝えしている内容すべてに当てはまっている人がコピーライターになれるというわけでもないですし、現在コピーライターとして活動している人が全員あてはまるとも限りません。
自分自身の性格をよく分析すればライターの仕事に活かせる部分もあるはずなので、本セクションは1つの指標として読んでいただければ幸いです。
特徴・性格①:国語が得意だった人
昔から国語が得意だったという人はすでにライターとしての土台がしっかりしている人だと言えます。
国語が得意だった人はそもそもの言語能力が高い人。
小さい頃からたくさんの本に触れてきたのかもしれませんし、ことわざや慣用句に自然と親しめる環境で育ったのかもしれません。
言語能力の高さには以下のようなメリットがあります。
- 多くの言葉を知っており、使いこなせる
- ターゲットに合わせて最適な言葉を選べる
- 言葉遣いのささいな違和感にもすぐ気がつける
多くの言葉を使いこなせると、どの言葉を選べば一番読者(ターゲット)に届きやすいかを考えたうえで執筆できるようになります。
そのため、国語が得意だった人は、コピーライターになっても適切な言葉を選べる言語能力の高さで仕事をこなせる可能性は高いと言えるでしょう。
特徴・性格②:聞き上手な人
コピーライターに書く能力はもちろん求められますが、実は「聞く能力」も同じように大切な要素になってきます。
例えば、まだ世の中に出ていない新商品のキャッチコピーを考えるとき、どれだけ調べても、その商品についての情報は出てきません。
ともなれば「クライアントからどれだけ多くの情報を引き出すか」がカギとなるでしょう。
また、このような能力に長けている人は
- 相手が話しやすいよう、和やかな雰囲気をつくれる
- 上手にあいずちをうって話の続きをうながせる
- 的確な質問を投げかけられる
というように、クライアントから多くの情報を引き出せます。
いくら文章を書くことが上手くても、書くための材料がなければ読者が興味をそそられる本当に面白い文章を書くことはできません。
これは、どれだけ高級な調理器具がそろっていても、食材がなければ料理が出来上がらないことと同義。
聞き上手な人は言ってしまえば「良い食材」を集められる人で、場合によっては書くことに長けている人以上に、面白い記事を書く人になれるのです。
そのため、周りから「話しやすい」などと言われたことがある人は、自分が思っている以上にコピーライターとしての適性があると考えて差し支えないでしょう。
特徴・性格③:すぐに調べたくなる人
コピーライターは「リサーチが9割」と言われているほど『調べる工程』が大切です。
この記事をご覧になっている方の中にも「分からないことがあったら放っておけず、すぐに調べてしまう」というような癖がついている方はいらっしゃると思います。
そんな癖がついている人は、情報収集能力に長けた人だとも言えるでしょう。
- 新しい言葉に出会ったらすぐに辞書で調べる
- 情報が疑わしいと感じたら、深掘りしてとことん調べる
- 新しいお店を見かけたら、どんなお店なのかすぐ検索する
このように、なにかと自分で調べなければ気が済まない性格の人は、知らず知らずのうちにリサーチ力がついています。
昨今では物事を調べる際に「どんな言葉を選んで調べればいいか分からない」と悩む人もいるなかで、リサーチ力が高い人は欲しい情報にすぐたどり着けます。
結果としてリサーチ力が高い人は執筆にかかる時間が短くて済むため、ライター業を始めてからも効率よく仕事を進められるでしょう。
特徴・性格④:時代の流れに敏感な人
いま世の中で何が流行っているか、人々が何に興味をもっているか、その流れを敏感につかみとれることも大切です。
広告といえばテレビCMが当たり前だった時代から、現代はTwitter、Instagram、YouTube、TikTokと幅広い媒体で広告を目にするようになりました。
クライアントとなる企業も、このような流行の波にいち早く乗り、最適な場所で広告を出そうとします。
そんなとき、その時々の流行について何も知らないコピーライターより「少しかじったことがあります」程度の知識でも知っている人に仕事を頼みたくなるのは当然のこと。
(もちろん詳しい方が好ましいですが…)
いい意味で、新しいものが好き、フットワークが軽く、何にでも首を突っ込んでみるというような性格の人には向いている仕事だと言えるでしょう。
特徴・性格⑤:映画や漫画などエンタメ好きの人
一見するとコピーライターの仕事とは関係ないように思えるかもしれませんが、小説、映画、漫画などのエンターテイメント作品(エンタメ)に多く触れている人は、すでにコピーライターとしての素質が養われているといっても過言ではありません。
エンターテイメント作品は「魅せる」ために作られたもの。
漫画の中の名ゼリフにハッとさせられた。あるいは、心揺さぶられる映画に涙して、そこから人生を考え直した…なんて経験がある人もいるのではないでしょうか。
世にあふれる人気作品の特徴としては
- 人の興味を惹く
- 人の感情を動かす
- 魅力あるストーリーで作品に引き込む
- 行動に移させる
- 何度も見たい、読みたいと思わせる
これらはすべて、コピーライティングにおいても求められる要素。
そのため、小説や映画、漫画といった「魅せる」作品に多く触れている人は、自分でも意識していないうちにコピーライティングの本質を学んでいるようなものなのです。
コピーライターに向いていない人の特徴・性格
ここまでとは反対に、向いていない人の特徴とはどのようなものでしょうか?
全く適性がないにも関わらず、本業を辞めてまでこの仕事に飛び込んでしまうと後悔することになるかもしれません。
そのようなリスクを減らすため、コピーライターに向かない人の特徴もあわせて紹介しておきたいと思います。
もし、向いていない人の特徴に当てはまったとしても「今はできていないが、改善できる部分はないか?」という点も考えながら読んでいただけると幸いです。
特徴・性格①:文章が嫌いな人
冒頭でもお伝えしたように、そもそも文章が「嫌いだ」と感じている人は、この仕事に向かないでしょう。
当たり前ではありますが、コピーライターになると『文章』からは逃れられず、読むことも書くことも仕事になります。
ただ、例外として「上手な文章は書けないが、書くこと自体は楽しい」と思える人は向いていないと一概には言えません。
というのも、文章はある程度のパターン(型)を学び、書き続けているうちにだんだんと慣れてくるものです。
パターンを知るための勉強をすることも、書き続けることも、楽しめるのであれば上達も早いでしょう。
そのため『本当に文章を書きたくない』という方以外は、諦めずに挑戦してみてください。
特徴・性格②:ルールを守れない人
決められたルールを守れない人は、コピーライターとして仕事を継続していくのは難しいかもしれません。
「ルールなんて普通に守れるけど…」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、コピーライターは仕事の内容によっては細かく執筆ルールが定められていることも多くあります。
特に大手メディアの記事であるほど細かいルールが定められている傾向にあります。
理由として、大手メディアは多数のライターを抱えていることから、ライターによって記事のテイストが異なると、サイトを訪れてくれた読者に違和感を抱かせてしまいます。
そのため、サイトの記事に統一感を持たせるための執筆ルールが細かく決まっているのです。
以下、例▼
- 語尾は「です」「ます」調か、「である」調か
- 漢字、ひらがな、カタカナの割合
- 数字や記号は全角表記か、半角表記か
- ひらく漢字について(例:致します→いたします あえて平仮名で表記すること)
クライアントから提示されるこれらのルールを無視して自分勝手な執筆をしていると「言っても無駄なライターだ」と思われてしまい、継続して仕事をもらうことは難しくなるでしょう。
コピーライターは自由な発想が求められる仕事ではあるのですが、一定のルールを守れない人には向いていない仕事でもあると言えるのです。
特徴・性格③:こだわりが強すぎる人
コピーライターは他業種の人と関わって仕事をすることも多く、柔軟性が求められます。
いくら自分の中に「こう書きたい」「このように表現したい」という強いこだわりがあっても、クライアントがそれを求めていなければ、そのこだわりのある文章は採用されることはありません。
その際、相手の意見に全く耳をかさず、自分のこだわりを押し通そうとする人はコピーライターとして活動をするのには向いていないと言えるでしょう。
コピーライターは基本一人で作業ができる仕事ですが、その時々によって他者とのコミュニケーションが必要となる仕事でもあります。
相手の意見を聞くつもりがない、絶対に自分のこだわりを曲げたくないという人には、
つらい仕事だと感じることがあるかもしれません。
特徴・性格④:納期を守れない人
これはライターに限った話ではありませんが、決められた納期を守れない人は信頼を失います。
雑誌のような紙媒体の記事を想像してみると分かりやすいかもしれません。
「毎月23日発売」と決まっている雑誌で、一人のライターが提出期限に間に合わなかったばかりに出版を先延ばしにする、ということはありえませんよね。
ライターが提出期限に遅れそうな場合、ライターに仕事を依頼しているディレクターがなんとしても期限に間に合わせるため奔走することになります。
他のライターを探したり、徹夜して自分で記事を書くなど、大変な思いをすることもあるでしょう。
一度そんな思いをしたディレクターが「もうあのライターには頼まない!」と決意したくなるのは、容易に想像できるかと思います。
そのため、普段の生活の中で…
- 友達との約束時間にいつも遅れがち。ドタキャンする
- 提出書類を期限までに出さなくても大丈夫だと考えている
- 自分のスケジュール管理ができない
など…これらの特徴に当てはまる人は要注意。
ただ、自らの意識次第で直せる部分でもあるため、気持ちを切り替えて、まずはスケジュール管理などのすぐに取り入れられることから始めてみましょう。
特徴・性格⑤:マナーを守れない人
まずはクラウドソーシングで仕事をもらうにしろ、自分から電話やメールで営業をかけていくにしろ、社会人としてのマナーが守れない人は最初の仕事をもらうことさえ難しいでしょう。
例えばクラウドソーシングサイトでは「募集の文章内容を読まず、コピペで大量の案件に応募する」といったこともクライアントの心象を悪くする場合があります。
これは『募集文を読まないライター=決められた執筆ルールも読まない』という可能性があるからです。
また「提出期限に遅れない」という気持ちで仕事に取り組むことは大切ですが、普段の生活の中で思いがけないトラブルに見舞われることもあるかもしれません。
そんなとき、“早めに連絡を入れて相談する”という社会人ならば当たり前の【報告・連絡・相談】ができない人は、たとえコピーライターになったとしても長続きはしないと言えるでしょう。
コピーライターは未経験者でもなれる?
ここまでを通して「自分はコピーライターとしての適性がありそう…!」と感じた人の中には「未経験からコピーライターになれるだろうか?」という疑問が生まれた方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、安心してください。
ここまでの内容にしっかり目を通してくれた人は、十分コピーライターになれる素質があります。というのも『コピーライターはリサーチが9割』と言われるほど情報収集は重要な要素のひとつ。
本記事を読んで情報収集をしている時点で、コピーライターとしての素質があると言えるでしょう。
また、不安はあるかもしれませんが、誰しも最初は未経験です。
「コピーライティング未経験だとしても、とにかく真面目に最後まで書き上げてくれるライターと仕事がしたい」と考えているクライアントも多くいます。
そのため、コピーライターは未経験者でもなれる職業だと言えるのです。
トップコピーライターに共通する特徴・性格
ここまで、コピーライターに向いている人、向いていない人の特徴や性格についてまとめてきましたが、実際にライター業界の第一線で活躍しているコピーライター。いわゆるトップの人々はどのような特徴・性格なのか…。
ここで、2人の先輩ライターの著書から、ライターとしての心意気に触れられる文章を1つずつご紹介します。
1人目は、20年以上ライターとして仕事をし続け『書く仕事がしたい』の著書もあるライターの佐藤友美さん。
佐藤さんは、ライターに向いている人の特徴について著書の中で…
「ライターとは面白がれる人である」と述べています。
そして2人目は、こちらも20年以上コピーライターとして活躍されている田中泰延さん。
田中さんは著書『読みたいことを、書けばいい。』の中で、書くことについて次のように述べています。
「感動が中心になければ書く意味がない」
これら2人の先輩ライターの言葉から考えられる、ライターに向いている人の特徴とはつまり「書くべき対象に興味を持ち、面白がったり感動したりできる感受性」ということではないでしょうか。
新商品のキャッチコピーを考える仕事であろうが、オウンドメディアのコンテンツを作る仕事であろうが、まずは書き手であるライター自身が興味をもてなければ、読者を惹きつける魅力的な言葉は出てきません。
すぐに「つまらない」などと考えず、何にでも興味を持って面白がってみる。前向きにとらえ、書くべき対象の良いところに目を向ける。これができる人は、コピーライターとして長く活躍できる素質がある人、と言えるかもしれません。
まとめ【コピーライター適性チェック】
ここまでコピーライターに向いている人、向いていない人の特徴・性格について紹介してきました。
もしかすると「向いていない」のほうに多数当てはまったという方もいるかもしれません。
しかしそのような方でも、ここまでこの文章量を読んできたならば「コピーライターの仕事に強い興味がある」ということ。
最後に、まとめのつもりで【コピーライター適性チェック】を作ってみました。
このチェック表が答えというわけではありませんが、これからコピーライターを目指したい人の参考にはなると思いますので挑戦してみてください。
ちなみに最も大切なのは、最後の1項目です。
【コピーライター適性チェック】コピーライターの仕事に興味がある
□1. コピーライターの仕事に興味がある
□2. YouTube広告をスキップせず、見入ってしまったことがある
□3. テレビCMで、心に残っているフレーズがある
□4. 電車の中吊り広告を思わず読んでしまうことがある
□5. どちらかというと、活字中毒だと思う
□6. 国語の成績は良かったほうだ
□7. 提出物は期限内に提出できる
□8. 過去に日記をつけていたことがある
□9. 小説や漫画を読む習慣がある
□10. 誤字・脱字があると気になる
□11. 分からない言葉があるとすぐに辞書をひきたくなる
□12. 人から「聞き上手」「話しやすい」と言われることがある
□13. 新商品はとりあえず試してみたくなるほうだ
□14. 人や物の長所を探し出すのが得意だ
□15. 人生を変えてくれたと言えるほどの作品に出会ったことがある
□16. 人の役に立つことが好きだ
□17. 困難にぶつかることがあっても、コピーライターの仕事をやってみたいと思う
上記17項目のうち半分以上、当てはまるものがあれば十分コピーライターとしての素質があると考えて良いでしょう。
もし、そんな方がいらっしゃればコピーライターという道を本気で目指してみてはいかがでしょうか?